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さらに、港湾においては食料品の輸入に用いられるリーファーコンテナは、わが国から輸出する際に用いられることは少なく、このようなコンテナの需給のアンバランスに対応することが必要であることに加え、船舶の大型化への対応やゲート待ちによる道路混雑を緩和するために、トレーラーの待機場を整備する等、より広大なバックヤードを確保することが求められる。
西日本方面への航路が充実している当地域では、港湾に隣接してトラックターミナル機能を整備するなどにより、フェリーに加えRORO船へのモーダルシフトを積極的に推進し、自動車交通量の削減を実現していくことが求められるとともに、関西国際空港に隣接している立地面での優位性を生かした陸海空の総合物流拠点の形成を図り、国際・国内の複合一貫輸送を先導していく等、わが国の国際貨物の取扱の中心的な役割を担っていくことが期待される。
なお、大量輸送性を特徴とする海上輸送においては、大量の貨物を集めていくことがコストの削減やサービスの向上にとって不可欠であることから、国際ハブ機能を高めていくことについても重要である。また、重量物や原材料の運搬面においても荷主間の共同体制を確立するなどにより、物流の効率化を進めていくことが必要である。
特に、平常時においては各港間の輸送の連携を図りつつ、災害時においても各港湾が地域防災拠点として機能し、さらに相互にバックアップを図っていくことが重要である。

 

[特に優先的に整備が望まれる導入機能の例]
・コンテナターミナル
・港湾に隣接したトラックターミナル機能
・輸出入貨物対応機能
・海外との情報の標準化(EDIFACT)
・配送機能

 

8)アジアをはじめとした世界各国を睨んだ航空貨物ゲートウェイ拠点
(関西国際空港)
わが国初の本格的24時間空港である関西国際空港は、わが国を代表する空の玄関であり、国際臨空型の輸出入拠点である。
今後、さらに拡大することが見込まれる航空需要に対応すべく、関西国際空港では現在二期計画が進められており、アジアを中心とした諸外国との交易のさらなる活性化を図っていくことが期待される。
特に、関西国際空港では、周辺地域との連携を図りつつ、回転型の施設整備を図るなどによって、多様性、小ロット、高付加価値といった特徴を持つ航空貨物を迅速に効率良く処理していくことが求められる。

 

 

 

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